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 このサイトでは、ロシアの作家ダニイル・ハルムス(1905~1942)に関する知の集積と開示をおこないたいと思います。

 目的は、第一にハルムスに関する情報の共有です。天才の出現を待つよりも、専門家以外も含む集団によって知を深化させることを目指しています。

 第二に、若手研究者の育成です。日本のロシア文学界において、ようやくハルムスはマイナー領域から脱しようとしていますが、依然として研究者の数は多くありません。ハルムス研究をより発展させるためには、研究者の育成が重要であることは言を俟たないでしょう。そこで、ハルムスを本格的に研究するために必要な情報を開示することにしました。

 

Kharms and OBERIU

<ダニイル・ハルムス(1905~1942)略歴>

ハルムス(本名ダニイル・イヴァノヴィチ・ユヴァチョフ)は、1905年にサンクト・ペテルブルグで生まれました。

彼の母親ナジェージダ・イヴァノヴナ・コリュバキナは教育者であり、刑期を終えた人々を養育する仕事に従事していました。

言語機械――ハルムス選集』(未知谷、2019)という邦訳書を上梓いたしました。以前、このHPに公開していた作品の一部は、改訳したうえで、本書に掲載しています。


・イワン・イワーヌィチ・サモワール (1928年)
・イワン・トポルィシュキン(1928年)
水の円

 

ここでは、ハルムスが共にグループを結成した詩人たちの中でも特に重要な人物について解説します。

・ハルムスの師匠
トゥファーノフ

・ハルムスの盟友
ヴヴェジェンスキー

オベリウを崩壊に追いこむきっかけを作った悪名高い二つの記事を翻訳します。

派ウリベオ(1928年)
反動的イカサマ(1930年)

<簡単な解説>
『派ウリベオ』と『反動的イカサマ』の二つの記事について、ミハイル・メイラフは非常に興味深い視点を提供してくれています。それは「学生」という視点です。

 

Kharms Studies

ここでは、ハルムスやその仲間たちを研究する際に生じうる、ちょっとした疑問・問題について簡単に解説します。

日本語参考文献表(情報をお寄せ下さい)

☆翻訳1☆

カスチョールの会編『アグネブーシカ ダニイル・ハルムス特集』5号、2008年。
ダニイル・ハルムス『ウィリーのそりのものがたり』たかはしけいすけ訳、ウラジーミル・ラドゥンスキー絵、セーラー出版、1996年。
ダニイル・ハルムス『ハルムスの小さな船』井桁貞義訳、長崎出版、2007年。

ロシア語参考文献表(未入力の手持ち資料多数)

Александров А. Материалы Д.И.Хармса в рукописном отделе Пушкинского Дома // Ежегодник рукописного отдела Пушкинского Дома на 1978 год. Л., 1980.
Александров А. Чудодей (личность и творчество Даниила Хармса) // Хармс Д.И. Полет в небеса. Л., 1991.
Андреева Е. От Малевича к Хармсу: будущее в прошедшем // Всё и ничто. СПб., 2011.

英語参考文献表 (入力中)

Carrick, N. Daniil Kharms and a Theology of the Absurd (PhD. diss., Northewestern University, 1993).
Carrick, N. “Daniil Kharms and the Art of Negation,” in The Slavionic and East European Review. Vol. 72. No. 4. 1994.
Carrick, N. Daniil Kharms: Theologian of the Absurd (Birmingham: University of Birmingham, 1998).

World Literature

世界の文学100+10選

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現代日本文学

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Books

 『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』(未知谷、2019年)という研究書を上梓いたしました。
大変光栄なことに、沼野充義先生に跋文(あとがき)をお書きいただいています。
当サイト用に「拙著刊行に当たって」という短文を草しました。ご興味のある方はお読みください。東京大学の本書紹介ページはこちら→ BiblioPlaza

言語機械――ハルムス選集』という邦訳書を未知谷より刊行させていただけました(2019年)。
もともと『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』は、理論篇と翻訳篇の二つで一冊の本、と考えていましたので、このたびの出版が決まり、とてもうれしいです。

『ロシア文化事典』(丸善出版、2019年)の「未来派」という項目を執筆いたしました。ご興味のある方は、図書館等でご覧ください。